いなづま句会(2022年10月)

~俳句部展示会を開催〜

俳句部(いなづま句会)は十月十四日(金)より二十六日(水)まで西館囲碁室前で展示会を開催致しました。
たくさんの方々にご鑑賞いただきましてありがとうございました。俳句部部員一同感謝申し上げます。

今後も良い作品を詠んでまいりますので今後ともよろしくお願い致します。
また、新入部員も募集しておりますので、興味のある方は入部お待ちしております。

俳誌「かつらぎ」主宰 森田純一郎先生 指導
令和4年10月15日
兼題 ・ 当 季 雑 詠 五 句

選 者 吟

秋風に句想次々湧きにけり
己が非を認めぬ汝に燗冷むる
熱燗を注ぎくるる指細きかな
榧の実や彼方の山の平らなる
笠智衆撞きし鐘ある寺の秋

いなづま句抄

〇秋の蝶へとそっと風とどけたし       冨山 勝幸
〇旅人にやさしき街の夜霧かな        難波 正行
〇秋寒し友の絵画を寄附すれば        渡邉 建彦
〇手刈りせし新藁だけは納屋に干す      東代 舞
〇あまりにも水澄み魚影見ざりけり      広田 祝世
〇主峰置く空は真青やななかまど       奥村 恵子
〇フェルメールブルー纏ひて秋天下       友岡 淑子
〇長き藻を梳る水澄みにけり         前野美枝子
鰯雲腹から染まる夕焼けに         留岡 寛
紅葉の樹林疾走久方や           野尻 弘輔
堰落つる水の白さよ風は秋         木下 貴友
わが窓辺常連のごと色鳥来         出店智惠呼

(〇印選者選)

(注)
秋の蝶(あきのちょう):立秋を過ぎてから見かける蝶のこと。春や夏の蝶にから比べるといくらか弱々しい印象を受ける(季語)
秋寒し(あきさむし):季語「やや寒」の傍題で、少し寒いというほどの秋の寒さ(季語)
フェルメールブルー:オランダの画家、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」などの作品に見られる青色のこと
秋天下(しゅうてんか):季語「秋の空」の傍題で、青く澄みきった秋の空のこと(季語)
色鳥(いろどり):秋に渡ってくる美しい小鳥のことをいう(季語)